「ビリギャル」こちらの作品は一人の高校生ギャルが、慶應義塾大学を受験するまでの実話を元にした作品となっています。
中学受験をした後にまったく勉強をしてこなかった、高校二年生の彼女の偏差値はわずか30程度。
小学四年生レベルの学力しかありません。
その上サンタクロースは、本当に存在していると信じていた純粋な女の子でした。
応援してくれる母親とは正反対で、弟の野球のことしか興味がない父親。
そんな彼女は一人の塾の先生と出逢うことになります。
受験に関する内容だけではなく、友情や家族の絆なども感じることができる映画です。
そして勉強に勉強を重ねて迎えた、慶應義塾大学の受験。
受験当日にちょっとしたトラブル発生。
果たして無事大学に合格する事はできたのでしょうか…。
映画「ビリギャル」のネタバレあらすじと感想考察や評価などをご紹介します。
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目次
映画「ビリギャル」の作品情報
【公開日】
2015年5月1日
【上映時間】
117分
【監督】
土井裕泰
【脚本】
橋本裕志
【出演者】
有村架純
伊藤淳史
野村周平
映画「ビリギャル」のネタバレあらすじとラスト結末
サヤカの家族はあまり上手くいっていませんでした。
父親は弟ユウタの野球に付き合ってばかりでサ、ヤカと妹の事は放ったらかし。
そのため母親が、この二人の面倒をみていました。
そんなサヤカは、小学生時代に友達があまりできずに悩んでいました。
とある下校途中私立中学校の制服に憧れを抱きます。
それを聞いていた母親はこ、の中学校に入学できれば高校と大学はエスカレーター式で受験が不要なため、その中学校を受験を許可し入学することとなりました。
中学生になったサヤカは、まったく勉強をせず周りの友達と遊んで過ごす毎日でした。
しかしその結果、高校では成績最低のクラスに入ってしまうこととなったのです。
そして高校二年の一学期に、タバコを持ってきていることが先生にバレてしまいました。
他にタバコを吸っている友達を教えてくれたら、退学を免除すると言う先生達。
しかし最後まで口を割ることなく、結局サヤカだけが無期停学処分となったのです。
「慶應義塾大学を受験することに決めた理由」
その後、母親から大学受験をして附属の大学ではなく別の進路の提案をされます。
話を聞くため高校二年の夏休みに青峰塾というところに話を聞きに行くこととなりました。
そこで一人の先生と出逢うことになります。
彼の名前は坪田先生。
この時のサヤカは偏差値30、小学四年生レベルのギャルでした。
ここでまず初めに行きたい大学を決めるように進められましたが、まったく検討がつきません。
東京大学はガリ勉でカッコ良い人が居なさそうという理由で却下。
慶應義塾大学はカッコ良い人が揃っていそうなため、ここを受験することに決めました。
家に帰ったサヤカは慶應義塾大学を受験することを、母親に宣言してそこから勉強を始めたのです。
「始まった受験勉強」
サヤカは週三日で、この塾に通うことになりました。
日本地図も分からない、東西南北も分からないそのような生徒でした。
そのため父親はサヤカが、慶應義塾大学を受験することに全く共感を持てていなかったのです。
父親は弟ユウタが、プロ野球選手に行くことだけを考えていたのです。
高校からの推薦の話もあり、弟のために新しいバッドを購入する一方で、サヤカの塾の費用は一切出しませんでした。
そのため父親を見返すために、一層勉強に熱が入るようになりました。
友達とカラオケ中にも勉強をするサヤカに、周りの友達も少しずつ変わっていきます。
夏休み中ずっと勉強を続けていたサヤカは停学明け、みんなのいる教室で慶應義塾大学に行くことを宣言します。
しかし担任の先生からは、馬鹿にされたように否定されます。
そんな中、サヤカは担任の先生と坪田先生が一緒にいる姿を目撃することとなります。
二人の話を聞いていると、担任の先生はサヤカが慶應義塾大学の受験に受かるとは全く思っていない所か、坪田先生までも批判していたのです。
そんな坪田先生は、心の底からサヤカが受かることを信じていることを知ります。
この事がきっかけで、より一層勉強に熱が入ることとなりました。
しかし坪田先生は勉強を始めたのが遅すぎたため、このままではサヤカが慶應義塾大学大学に合格することができない事を母親へ告げます。
その後塾は週六日に増やし、資金作りのため妹の保険と定期預金を解約することをサヤカは知ってしまいます。
ある日友達とカラオケに来ていたサヤカは、そんな中でも勉強をしていました。
その後友達は本気でサヤカに慶應義塾大学に合格して欲しいため、一緒に遊ぶことを止めました。
「突きつけられた現実」
とある日。
大学の過去問をみたサヤカは、問題の難しさに言葉がでませんでした。
坪田先生は先入観だけで諦めてはいけない、可能性があることを知っておくことが大切であるということを教えてくれました。
ある日模試を受けることとなったサヤカは、結果に満足がいきませんでした。
慶應義塾大学のどの学科もE判定。
いくら勉強をしても結果がついてこないために、受験する学校を変えることを坪田先生に相談することになります。
そのままサヤカは母親が働いている職場まで行って、思っていることをすべて吐きだしました。
そんな中、なぜあんな父親と結婚したのか聞いてみました。
すると優しい一面を持っていることを母親から聞かされましたが、その時のサヤカは理解することができませんでした。
ある日父親は弟ユウタに大激怒。
その理由は部活を一週間無断で休んでいたからでした。
ユウタはここで抑えていた感情が爆発してしまいます。
周りの野球のレベルが高くてプロに行くことは無理で。これ以上野球を続けたくないことを家族の前で告げます。
数日後、父親はまたユウタを怒っていました。
ユウタがお酒を飲んで補導されたのです。
野球部に迷惑をかけると大会に出場できない可能性がある事を心配していた父親でしたが、ユウタはすでに野球部を辞めていたのです。
ユウタは父親の夢を押し付けられて、野球をやることに耐えられなくなったのです。
そんな姿を見ていたサヤカは、再度勉強に熱が入るようになりました。
そして再び迎えた全国模試で、慶應義塾大学文学部はC判定でした。
そしてサヤカは文学部と総合政策学部を受験することになります。
「大学受験」
迎えた他大学の受験当日、天気は大雪でした。
そんな中、父親がスタットレスタイヤを付けたため、駅まで送って行くと言いました。
しかし、タイヤが雪にハマって動けなくなっている車を発見した父親は、すぐに車を停めて助けに行ったのです。
そんな姿を見ていたサヤカは、父親のことを少し見直しました。
そして迎えた慶應義塾大学の受験当日。
腹痛になるトラブルがありながらもなんとか受験が終わりました。
そして運命の受験結果、本命だった文学部は不合格。
しかし総合政策学部は合格で、この結果には坪田先生も驚きを隠せなかった。
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映画「ビリギャル」の感想考察と評価まとめ
「坪田先生との出逢い」
坪田先生と出会ったことがきっかけで、サヤカの人生が大きく変わった事は間違いありません。
まったく勉強をして来なかったサヤカにまずは願いを文字に書くことが大切であり、口に出すことで願いは向こうから近づいてくることを助言します。
サヤカは言われた通り紙に書いた後、親、友達、学校の先生に慶應義塾大学を受験することを口に出して伝えたのです。
坪田先生は生徒によってアドバイスの方法を変えていたり、怒るときはしっかりと怒ったりとただ厳しいだけの先生ではなかったのです。
また生徒のことを心から信用しておりダメな生徒は存在しない、いるのはダメな指導者だけだと言います。
可能性を信じられなくなったそんな生徒を、一人でも多く救うために生徒と向き合う、そんな先生だったのです。
「家族関係」
父親は昔から弟ユウタが、野球に専念できることしか考えていませんでした。
サヤカが受験勉強を始めた時もお金を出すことなく、応援もしないそんな父親でした。
しかしサヤカの本気で勉強する姿、弟ユウタの本音を聞いてだんだんと変わっていく様子が見られます。
母親は塾の費用と受験費用を稼ぐため、夜までパートで働きます。
そして受験に受かる受からない関係なく、サヤカが本気で勉強することに関して、最初から最後まで心から応援していました。
応援しない父親と信頼してくれている母親が、最終的にサヤカが合格した後に喜びを共有して抱き合うシーンを見ると、ただ受験に合格しただけではなく、家族までも良い方向に変えることができたのです。
評価まとめ
「ビリギャル」は偏差値30だった一人の女子高生が、慶應義塾大学の合格までの道のりを描いた作品です。
坪田先生との出逢い、応援してくれない父親、弟ユウタの野球生活、応援してくれる母親と妹、そして友人など様々な人と向き合いながら周りの環境が変わっていく様子が描かれています。
寝る間も惜しんで勉強したサヤカは、もちろんすごいですが家族や友人、塾の先生の支えなどもあり人の暖かさも感じられます。
最終的には本命の文学部ではなく、記念受験の形で受けた総合政策学部に合格となりました。
文学部に不合格だった時、誰もが総合政策学部に受からないと思いました。
これは坪田先生もです。
しかし苦手な小論文の配点が高い総合政策学部に受かったのです。
結果が出る最後まで、希望を捨ててはいけない事に気付かされました。
また主題歌であるサンボマスターの可能性という曲も、映画と結びついておりとても心に響く曲となっています。
勉強に熱が入らない人、受験を迎えた生徒などにぜひ観て欲しい映画となっています。
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