「あと1センチの恋」は、小説の「愛は虹の向こうに」という作品が原作になっています。
幼なじみで親友以上の2人が自分の気持ちに素直になれず、気持ちがすれ違う切ないラブストーリーです。
子供の頃から幼なじみで親友のアレックスとロージー。
一緒にお酒を飲んだ日にあることが起こった2人でしたが、ロージーは泥酔し記憶を無くしてしまいます。
アレックスは、ロージーがそのことを忘れたがっていると思い込み……。
この作品では、お互いを大切に思い合うからこそ言えない気持ちや、周りのせいで行き違ってしまう姿が描かれたストーリーになっています。
素直になることのできない気持ちや、タイミングのずれなど色々な部分で男性も女性も共感しやすいシーンが多くなっているので、男女関係なく最後まで楽しめる作品です。
それでは映画「あと1センチの恋」ネタバレあらすじや感想考察と評価など、総合的な情報をお届けします。
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目次
映画「あと1センチの恋」の作品情報
【公開日】
2014年12月13日(日本)
【上映時間】
104分
【監督】
クリスチャン・ディッター
【脚本】
ジュリエット・トウィディ
【出演者】
リリー・コリンズ
サム・クランフリン
映画「あと1センチの恋」のネタバレあらすじ
幼なじみの結婚式を最低な気分で迎えるロージー。
彼女が上手く笑えずにいるのは、ある日からすれ違い抑え込んでいた気持ちのせいでした。
ロージーは深呼吸し、アレックスの為に「今日は最高の日です」とスピーチをはじめ……。
幼なじみのアレックスと出会ったのは子供の頃。
一緒に成長し、ロージーの日課はアレックスの変わった夢を聞くことでした。
アレックスは、いつも不思議な夢を見ていて船の中のオールになっていたり何かモノになっていることが多かったのです。
結婚式から12年前高校生のロージーとアレックスは、クラブで羽目を外し泥酔状態でした。
アレックスとキスをしたロージー。
しかし彼女はその直後に倒れ、翌日目覚めたのは自分のベッドだったのです。
アレックスは、彼女の家に行き両親に謝罪。
ロージーは「昨日のことは大失敗だった。死ぬほど恥ずかしい、思い出すだけで吐きそう。誰にも話しちゃだめよ」とアレックスに言います。
アレックスは、「そうか」と少し顔を曇らせました。
どうやって帰宅したのか覚えていなかったロージー。
アレックスは、母親に迎えに来てもらったので言い逃れできず、図書館で勉強するという罰を与えられます。
意地の張り合い
図書館で勉強することになったアレックスは、同級生のベサニーが働いていることが救いだと言いました。
ベサニーは、アレックスに好意を持っているセクシーな女の子だったのです。
海でみんなで遊んでいたロージーは、学年の人気者グレッグにダンスに誘われました。
アレックスは、女にだらしないと彼をけなします。
ロージーは、アレックスがベサニーに誘われているのを見て「彼女と行きたいならダンスに誘ったら?私はグレッグと行く」と言い出しました。
アレックスは、「君にとっても好都合なんだな」と言ってベサニーを誘いに行ってしまいます。
学校の授業中にアレックスは、ロージーにベサニーと寝たことを報告しました。
それを知ったロージーは、思わず「ファック」と口にしてしまい呼び出されることに。
その後、ダンスパーティーの日がやってきてアレックスはロージーにネクタイを結んで欲しいと助けを求めます。
ロージーは、ドレスに着替え谷間を作った方が良いかと聞きました。
アレックスは、ロージーのドレスに動揺し「男を誘う気なの?」と尋ねましたが、教えてもらえませんでした。
ダンスパーティーが始まり、別の相手と踊りながらもお互いのことを気にするアレックスとロージー。
ロージーは、アレックスとベサニーにキスに我慢できずグレッグと会場の上の階の部屋へ。
グレッグと寝たロージーは、コンドームが無くなっているとこに気づき動揺します。
ロージーは、急いで部屋を飛び出しアレックスに助けを求めました。
アレックスは、会場を出てロージーを病院へ連れて行きます。
病院で処置を受けたロージーは、アレックスの車で帰宅し「人生で一番恥ずかしかった」と言いました。
笑い合っていると、アレックスは「ここを出ないか?ボストンへ行こうと思うんだ。2人で出て行こうって話してただろ?」と言います。
アレックスは、自分はハーバード大学でロージーにボストン大学で夢のホテル経営学を学べば良いと提案したのです。
ロージーは、自分でホテルを経営するのが夢でした。
母親は反対しましたが、父親はロージーの意思を尊重し「お前のホテルで雇ってくれ」とジョークを言います。
狂い始めた歯車
ある日、ロージーにボストン大学の合格通知が。
大喜びしたロージーは、すぐにアレックスの元へ。
しかし彼はベサニーと一緒に居て、リビングで彼の妹と待つことに。
待っている時に気分が悪くなったロージーは、思わず吐いてしまいます。
アレックスに会わず薬局へ行き、吐き気がするので薬が欲しいと言いました。
店番をしていたルビーは、ロージーに妊娠検査薬を。
ロージーはピルを飲んだので大丈夫だと言いましたが、検査をすることに。
結果は陽性で、ロージーはアレックスに「会えない?」と連絡しました。
しかし何も知らないアレックスは、ベサニーの両親との食事に行くと返信します。
怒りに任せて暴言を吐きそうになったロージーでしたが、「楽しんで」と返信しました。
一人部屋で涙を流すロージー。
翌日アレックスは、ハーバード大学に受かったと喜びロージーに報告します。
ロージーは、ボストン大学に受かったことをアレックスに伝えませんでした。
アレックスは「絶対に受かってるさ。3日後一緒にボストンに行くんだ」と言いましたが、アレックスはあとから追いかけると言います。
アレックスを見送るロージー。
ロージーの異変に気付いたアレックスは「延期しようか?」と言いましたが、彼女は大丈夫だと言います。
アレックスは子供の頃からしていた遊びをロージーにして、元気づけようとしました。
ハグをする2人は、キスをするほど近い距離に顔を寄せましたが、「気を付けてね」とロージーは見送ります。
2週間後にと約束するアレックスでしたが、ロージーは何も言えず微笑みました。
決断
ルビーの元へ相談しに行ったロージーは、養子縁組を勧められ「それなら半年後に大学へ行ける」と喜びます。
ロージーの家はカトリックで、中絶は禁止されていたのです。
どんどんお腹が膨らみ、ロージーは愛情を持たないように気を付けました。
ところが、お腹の中の赤ちゃんに思わずケイティと名前を付けてしまいます。
出産したロージーは、養子縁組に引き渡すソーシャルワーカーが来る前に生まれた娘を抱っこしました。
思わず笑みが溢れ、ケイティを手放すことができず「約束するわ。いいママになる」と育てることを決意します。
その後、子育てに追われるケイティは夜も眠れずクタクタに。
すると父親は、ロージーが赤ちゃんの時の話しを聞かせて励ましました。
ケイティと散歩していると、ロージーはベサニーに遭遇してしまいます。
家にいたロージーの元へアレックスが。
ベサニーがアレックスに連絡したとは知らず、急いで部屋を片付けるロージー。
アレックスはどうして言ってくれなかったのかとショックを受けていました。
ケイティを見たアレックスは、グレッグのことを聞きます。
グレッグは、話した途端ロージーから逃げ出したのです。
アレックスは、「父親の代わりになるよ」とロージーに言いました。
ロージーは「あなたの邪魔をしたくなくて話さなかった。それに夢見ていたころの私を覚えていて欲しかったの」と言います。
ロージーは、母親の自分ではなくホテル経営を夢見ていた頃の自分を覚えていて欲しかったのです。
決別
ボストンに戻ってもロージーのことを考えていたアレックスは、フィルと出会い妹のサリーを紹介されました。
サリーは、美人でアレックスに気があったのです。
アレックスは、サリーと一緒に住みだしてもケイティにクリスマスカードとプレゼントを送り、頻繁に連絡を取り合っていました。
ケイティが成長し、ルビーと一緒にホテルで働きだしたロージー。
一方でアレックスは、サリーとの生活に徐々に息苦しさを感じていました。
アレックスは、矢になる夢を見たことをロージーに送ります。
ロージーは、どんな気分だったと尋ねる一方でサリーは精神科の受診を勧めたのです。
アレックスは、ロージーが恋しくなり彼女をボストンへ呼びました。
両親にケイティを預け、ボストンへ向かっていくロージーはアレックスに会えると喜びます。
再会したアレックスとロージーは、一晩中楽しみ朝になっても話しをしていました。
アレックスにキスをしようとしたロージーでしたが、「もう行こう」と言われ家に案内されます。
すると待っていたサリーは、なんとか笑顔を作りロージーを迎え入れました。
ロージーは、食事をしている時にサリーが妊娠していることを知ります。
サリーは、アレックスがロージーに話していなかったことに激怒し食事をひっくり返してしまいました。
その後個展へ行きましたが、サリーはアレックスを引っ張り回し、ロージーは出て行ってしまいます。
ロージーを追いかけるアレックスでしたが、「なんで一晩中妊娠のことを黙ってたの?私を呼んだ理由は?現実逃避でしょ」と激怒しました。
するとアレックスは「君を挫折を味わったから、僕の幸せを見るのは辛いのか?僕は子供にさみしい思いをさせない」と言い放ってしまいます。
ロージーは怒って去り、「もう泣きついてこないでね」とアレックスとケンカ別れしてしまいました。
母親として
帰宅したロージーは、アレックスの言葉を気にしてグレッグに連絡してしまいます。
すると彼女の職場にグレッグが来て「会いたかった?」と言いました。
追い返そうとするロージーでしたが、グレッグは謝り「チャンスが欲しい。変わったんだ」と言います。
ロージーは、1度だけという約束でグレッグをケイティに会わせることに。
一緒に過ごすうちにロージーは、アレックスと再び付き合い結婚することにしました。
結婚式の招待状を受け取ったアレックスは、式に参加しませんでした。
新しい生活をはじめ、アレックスの電話にも出なかったロージー。
ケイティには、男の子の幼なじみが。
2人の姿を見たロージーは、アレックスに電話をします。
家にかけると、サリーが電話に出て「あなたの結婚式の日に別れた」と知らせました。
サリーは、ハーブという男性と浮気していて子供も彼だったのです。
ロージーは、心配でアレックスに連絡をしました。
本当の気持ち
ケイティも成長し、思春期を迎えていてロージーはうんざりします。
そんな中、ベサニーがホテルへやってきてアレックスの連絡先を教えてと言いました。
両親を旅行へ送りだしたロージー。
旅行中の母親から電話がかかってきて、ロージーは父親が旅先で亡くなったことを知ります。
葬儀にかけつけたアレックスは「僕はお父さんを尊敬してた。」とロージーに言いました。
ロージーは「お別れを言えなかった」と涙を流し、アレックスとハグをします。
するとグレッグがやって来て「その手をどけろ」と言いました。
アレックスは、酔っぱらっているグレッグを見て「彼女を支えろ」と言いますが、彼はロージーを連れて行ってしまいます。
アレックスは、ロージーに手紙を書き送りました。
その手紙を見たグレッグは、中身を開けてロージーに見せずに隠してしまいます。
ロージーは、父親が死ぬ前日に自分に出していた手紙を読み涙を流しました。
父親は「夢があった。ケイティを産んだ今でもお前なら夢をかなえられる。信じている」と手紙に綴っていたのです。
その手紙を読んだロージーは、ケイティに遺産で田舎でホテルを経営しようと思うと打ち明けました。
ケイティは、ロージーを応援すると言います。
アレックスは、ロージーが手紙の返事をくれないのでメールで「彼といて幸せ?」と尋ねました。
手紙のことを知らないアレックスは、「私よりも家族の人生を大事にしたい」と返事をします。
最悪のタイミング
出勤したロージーは、ルビーにグレッグが系列のスイートルームを予約してると知らせました。
結婚記念日のお祝いだと思ったロージーでしたが、彼は仕事で出張になったとウソをつきます。
2時間前にチェックインしていることを知ったロージーは、ルビーと一緒にホテルに乗り込みました。
グレッグが女と居るのを見つけたロージーは、彼を殴りつけルビーと去っていきます。
ロージーは、グレッグの荷物を段ボールに詰めている時にアレックスの手紙を見つけました。
アレックスは「君はもっと愛されるべきだ。君を手放したのは、怖かったからだ。今なら幸せにできる電話して」と手紙に書いていたのです。
すぐにパソコンで電話をかけたケイティでしたが、アレックスではなくベサニーが出ました。
ベサニーは、アレックスと一緒に住んでいたのです。
そして、アレックスとベサニーがヨリを戻し結婚すると報告されただけでなく、付添人を頼まれました。
何も言えずにロージーは、付添人を引き受けることに。
ルビーにそのことを話したロージーは、「結ばれない運命なのよ」と弱音を吐きましたが、背中を押され結婚式を邪魔しようと考えます。
しかし、フライトの時間が遅れ結局結婚式が開始してからしか到着できませんでした。
付添人としてスピーチするロージーは、「あなたは、私の光だった。その価値に気づかなかったのよ。あなたがどこにいても誰といても愛してるわ。兄を思いやるように」と最後は自分の気持ちを誤魔化して終えます。
アレックスは、この時のロージーのスピーチで初めて彼女にキスした記憶がないことを知りました。
隠れて涙を流すロージーでしたが、ケイティが親友のトビーにキスされて逃げ出したのを見て追いかけます。
アレックスもロージーと追いかけて行き、「トビーとお似合いだ」と言いましたが、「自分たちがキスするのを想像してみて」と言われました。
アレックスは、ケイティに「今君が逃げれば、彼は空いた穴を塞ごうと別の女性を探し正しいはずだと一生考えることになる」と言います。
ケイティは、その言葉でトビーの元へ行き仲直りしました。
アレックスは、ロージーの誕生日にキスをしたことを話し、その直後になかったことにしたいと言われてベサニーを誘ったと打ち明けます。
結婚式が終わり、ロージーはアレックスとハグをして別れました。
ベサニーは、彼がロージーをずっと見つめているとこに気づいていたのです。
夢の実現
ロージーは、父親の残した遺産で物件を購入し田舎でルビーたちとホテルを経営することに。
オープンのお祝いをするロージーたち。
母親は「パパも喜ぶわ。おめでとう」と言いました。
すると、お客さんがやってきてルビーとロージーは大喜びして出迎えます。
フロントに立っていたロージーの元へ、アレックスが。
アレックスは「部屋は空いてる?」と聞きます。
彼はベサニーと離婚し、全てを置いてここへ来たのです。
ロージーは、アレックスを部屋へと案内すると「飛行機で夢を見たんだ。僕は初めて夢の中で僕だった。君と一緒にいてここに立っていた」と言います。
「ロージー僕とダンスに行かないか?」と尋ね「やっと誘ってくれた」とロージーは微笑みキスしました。
2人はようやく結ばれたのです。
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映画「あと1センチの恋」を見た感想と考察
映画「あと1センチの恋」は、純粋にお互いのことを愛している2人がすれ違い傷つき本当に大切なモノに気づきくストーリーになっていました。
アレックスの夢
映画「あと1センチの恋」のストーリーの中でもアレックスの夢は重要なポイントになっていました。
彼は、子供の頃からおかしな夢をみることが多く、ロージーはいつもその話を楽しそうに聞いたのです。
サリーやベサニーは、アレックスの夢をバカにしてまともに話しを聞こうとしませんでした。
彼の夢を笑わず、唯一受け入れてくれたのがロージーだけだったのです。
すれ違いの日々
ロージーとアレックスのすれ違いは、12年と長い年月続きました。
お互いの気持ちはわかっていたにも関わらず、素直に一言が言えないまま傷つけあっています。
すれ違っているシーンはとても悲しくなっていますが、その分最後のシーンが感動的になっていましたね。
この映画を観て、素直になることの大切差を再び感じました。
手紙
ロージーの父親が最後に出した手紙には、彼女が諦めようとしていた夢を応援する内容になっていました。
とても心強い内容になっていて、ロージーの背中を押す言葉は勇気をもらえる言葉ばかりでした。
私は、自分が何かに迷っている時にあのような言葉をもらえると嬉しいと思います。
映画「あと1センチの恋」の評価やまとめ
切ない幼なじみの純愛が描かれた映画「あと1センチの恋」。
リリー・コリンズとサム・クランフリンの甘酸っぱいラブストーリーが楽しめる作品になっています。
評価としては素直な気持ちが言えない登場人物たちのすれ違いや、まっすぐな気持ちなどが描かれた映画なので、ゆっくりと映画に浸りたい人にはオススメですね。
また、落ち込んでいる時や背中を押してもらいたい時などに楽しんでみるのはいかがでしょうか。
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