「きっと、星のせいじゃない。」の監督ジョシュ・ブーンが初監督を務めた作品です。

日本には「きっと、星のせいじゃない」の公開後にこちらの映画が公開されました。

ストーリーは小説家一家のそれぞれの恋愛模様を描いた人間ドラマです。

ベテラン小説作家の父ビルは離婚した妻への想いが断ち切れずストーカーをしてしまうこと、娘サマンサは高校生の時に母の浮気現場を目撃してしまい、父を捨てた母を恨んでいる。

また両親のようになりたくないことから、恋愛抜きの肉食女子だ。

弟ラスティは、ロマンチストで外の世界に触れることを恐れ、大麻に溺れていた。

問題アリ?!な家族がそれぞれ、現状打破しハッピーエンドを求めて生きる姿が描かれたヒューマンドラマ。

小説家一家だけあって、作品にはたくさんの金字塔的小説作品からカルト系小説作品が登場したり力強い言葉のキーワードが映画を飾っています。

果たして家族は、まとまるのか、それとも別々の世界を行くのか?!意外性たっぷりの「ハッピーエンドが書けるまで」のネタバレあらすじや感想考察をどこまでも詳しく紹介いたします。

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映画「ハッピーエンドが書けるまで」作品情報

【公開日】
2015年6月27日

【上映時間】
97分

【監督】
ジョシュ・ブーン

【出演者】
ビル:グレッグ・キニア
サマンサ:リリー・コリンズ
ラスティ:ナット・ウルフ
エリカ:ジェニファー・コネリー
ルイス:ローガン・ラーマン
ケイト:リアナ・レベラト

「ハッピーエンドが書けるまで」のネタバレあらすじ

ある家族、悩みだらけ

高校生のラスティは、隣の席の女の子ケイトに淡い恋心を抱いていた。

ケイトにはイケたボーイフレンドがいて、ラスティの出番はどこにもなかった。

サマンサは知的でミステリアスな美しい大学生で、とにかくモテる肉食系だ。

サマンサは人生を俯瞰し、理想を抱かない現実主義者で恋愛ももっぱら冷めている分、常に冷静で理想を抱かなかった。

帽子をかぶった男が、窓の外から男女の口喧嘩を覗いている。

帽子の男はサマンサとラスティの父ビルだ。

彼は3年前に離婚した妻エリカへの想いが断ち切れず、エリカと新恋人との生活を時々覗き見するストーカー行為を繰り返していた。

家族の集まる秋の感謝祭

季節は秋の感謝祭。海辺に暮らすビルとラスティは感謝祭のお祝いのために腕をふるって料理をしていた。

その日は家族が集まる日でサマンサが下宿先から帰り、3人でのお祝いが始まった。

テーブルには、母エリカの分の皿も並べられている。

子供たちは小説家として成功をおさめた父を尊敬し、自らも小説家になる夢を抱いていた。

そんな中で、サマンサは処女作の出版が決まったことを家族の前で発表した。

父ビルは喜び、娘を称えたがラスティは嫉妬心が勝ってしまい素直に祝えなかった。

しかし、サマンサはどこか暗い表情を浮かべていた。

それもそのはずで、彼女が応募した作品は父が懸命に校正に携わった作品とは別のもの。

ビルはせっかく手伝ったのに、サマンサが自分に内緒で他の作品を書いていたことに機嫌を悪くし席を立ってしまった。

海辺で頭を冷やす父に、サマンサは歩み寄って仲直りする二人。

そしてサマンサは父が母エリカへのストーカー行為を止めるように忠告した。

それでもビルはかたくなに、エリカの帰りを待っているのだった。

離婚して3年もたち、2年もの間執筆活動も止まったままのビル。

全てを失い、ビルの時間は止まっていた。

動き出す恋

ラスティはケイトへの淡い恋や切ない気持ちをポエムや日記に表現していた。

ロマンチストで感傷的な少年。サブカルチャーやホラー物が好きで、裏では大麻も吸うような不良っぽい要素も兼ね備えていた。

彼のお気に入りの小説はホラー小説のIT、ホラー小説家のスティーヴン・キング。彼にとってヒーロー的存在だった。

ビルから「お前は、人としての経験が浅い。もっと外の世界を知りなさい」と教えられたラスティは尊敬する父に従い、その日の午後すぐに同級生が主催しているホームパーティーに出向いた。

パーティー会場でケイトを見つけるも、彼女が覚醒剤に手を出してるところを目撃してしまった。

言葉を失ったが、その後すぐにケイトがボーイフレンドと喧嘩をして投げ飛ばされてしまう。

膝に傷を負ったケイトをみたラスティは、勢いよく彼女のボーイフレンドにパンチをくらわせ彼女の手をとってパーティー会場から二人は猛ダッシュで逃げ出した。

そのままケイトを自宅に迎えるラスティ。彼にとって大進歩だった!

一方でサマンサは、学生内で盛り上がるロックバンドイベントに来ていた。

バンドのイケメンボーカルを落とそうと狙いを定めるサマンサ。

サマンサは彼に逆ナンを仕掛けようと彼の座るカウンターバーに向かおうとした。

すると、全然イケてないイモっぽい男の子ルイスが、サマンサの逆ナンを阻止しようと邪魔に入る。

彼はサマンサと同じ小説家コースの学科を履修していた。

サマンサはその地味さに彼の存在は知らずでいたが、ルイスは妙にサマンサのことに詳しかった。

その後、ルイスはサマンサに猛アプローチし無理やり一緒にカフェへ行くことになったサマンサは、「好きな小説家は?」といった、恋愛初心者のようなコテコテの質問にうんざりする。

ラスティは、ケイトと順調に恋のマスをすすめていた。

経験豊富なケイトに手を取られてどんどん、初体験を重ねるラスティ。

その頃世間はクリスマスムードだ。

クリスマスは恋人や家族と過ごすのに、ビルはそんな俗っぽいムードにいちいち心を病ませていた。

ビルはセフレ仲間から、新しい彼女をつくるべきだと言われ、新しい恋人探しに焦点を当てることにした。

心の底にある素直な気持ち

ビルは新しい方向に歩み出そうと決意した途端、街で偶然エリカと遭遇し少しお茶をすることに。

エリカは、サマンサから恨まれいることを知っていて、彼女を恐れていた。

サマンサは数年もの間、エリカを避け無視していたが、エリカは娘と仲直りすることを望んでいた。

それに今の恋人ともうまくいっていない現状に不満がいっぱいだったエリカと、まだまだエリカのことを愛しているビル。

ビルはそんなエリカを見るとせっかく、新恋人探しを決意しても揺らいで仕方なかった。

サマンサはいつもアプローチしてくるルイスが、学校に来なくなったことを心配していた。

邪魔者だと思っていたのに、いざいなくなると気になってたまらなかったのだ。

サマンサは彼の自宅を調べて、ルイスの家へ突撃訪問に試みた。

ルイスの家に着くと、ルイスが寝たきりになった母の看病をしていた。

ルイスと母は暖かい笑顔を浮かべ、母に本の読み聞かせをしていた。

母が、「玄関の外に天使がいる。あれは幻かしら?」とサマンサの存在に気づく。

サマンサはルイスとルイスの母に挨拶して、すぐに意気投合したのだった。

サマンサはルイスと好きな音楽や趣味の話をした。

それはまるで参考書に書かれた恋の進め方のような方法で二人は距離をぐっと縮めるのだった。

ぎこちないくらいのピュアな恋の始まりだった。

サマンサは両親のもつれきった愛を見ていて、今まで誰とも恋愛はしたいと思わなかった。

そして父のように愛する人から捨てられて傷つくのを恐れていた。

今は、このピュアなルイスがサマンサの心を開けてくれるような感覚だった。

彼女は始めて、恋をする勇気を持てたのだった。

一方でビルは新しい恋人探しに積極的になり、デートもしたりした。

ずっと外せなかった結婚指輪を捨てにエリカの家まで最後のストーカー。

いつものようにこっそりと窓から覗くと、エリカはビルの小説作品を読んでいるではないか。

ビルは、彼女は必ず戻ってくると再確認し、指輪を捨てるのは断念した。

家族が再団結するハプニング!

春になり、サマンサの本がついに出版。

大きな出版イベントには、家族みんなが来ていた。母エリカも。

ルイスが、サマンサに内緒でエリカを招待したのだった。

父を捨てた母を許せないサマンサは、冷たく対応した。

勇気を振りしぼってサマンサの前に立ったエリカは、まだ娘から嫌われているのを再確認しただけだった。

パーティー会場の片隅でエリカが泣いていると、ラスティが一緒だったケイトを見失ったとパニックになっていた。

父とサマンサもその異変を嗅ぎつけケイトを探す。

未成年なのにシャンパンを飲んだケイトは、そのまま見知らぬ男に誘われてとっくに会場を後にしていた。

ケイトの居場所がわかると、すぐさま父は車を出した。

車に家族4人全員が乗った状況は、ともあれ家族が団結していた。

父の男気溢れる姿やエリカの存在の強さに、家族が一瞬だけ再構築されたようだった。

ケイトを救出するも、弟は恋人を守れなかった悲しみで涙が止まらない。

車の中で家族みんなが泣いていた。

意外な真実

ある日の午後、父ビルとサマンサか海辺の散歩をしている。

思わず昔話に花が咲くとエリカの存在が会話の中から現れるのだった。

サマンサは、憎いエリカの話をやめるように父に忠告する。

すると父はとんでもない秘密をサマンサに打ち明けたのだった。

ビルはサマンサが赤ん坊の頃に浮気をしたのだった。

そしてエリカを傷つけた。

エリカは傷つきながらもは半年間も、ビルが浮気から目を覚まし帰ってくるのを待っていた。

だからビルはエリカを責められる立場ではないことと、今度は自分がエリカの帰りを待つ番なのだと打ち明けた。

てっきりエリカが一方的に父を傷つけ捨てたのだと思っていたサマンサは動揺した。

何もかも自分が知っていると思っていたのに、実際は何も知らない。

自尊心を喪失したサマンサは、ただ混乱するだけだった。

そんな混乱のさなか、ルイスから突然の電話。

彼とは出版イベントの時にエリカを勝手に呼んだことを許せず、疎遠になっていた。

電話越しで泣くルイス。彼の母が亡くなったのだ。

サマンサは自分が無知であり、真実は他にあると知り、ルイスの母の死から人の命の尊さを知った。

そしてエリカを許すために彼女のもとへ足を運んだ。

親娘は無言で涙を流し、抱き合った。

春の感謝祭

デスクに向かって文章を書きまくるラスティの元へ一本の電話。

大尊敬する小説家スティーブン・キングからだった。

「作品を読んだよ。君の姉が送ってくれたんだ。凄くいい作品だよ。僕はこの作品が大好きだ」と激励の言葉。

そして、このまま雑誌に掲載しようという話だった。

嬉しすぎて言葉にならなかったラスティ。

部屋の中をうろうろしながら、電話の受け応えをする姿はまだ青い少年だった。

春の感謝祭、家族が集まって食事をする。

ビルは、エリカの分の皿を用意しようとするも、前を向くためにその行為をやめた。

そして一家団欒へ。

今回はラスティが出版決定の報告をする番だ。

すると、玄関のベルが鳴って、現れたのはケイティ。

彼女がついに帰ってきたのだった。

「もし私の帰る場所がまだあるなら、帰りたい」と伝えるとビルはよろこんで彼女を歓迎した。

こうして家族がまたひとつになった。

お互いがたくさん傷つき、心の痛みをたくさん知っている分、この家族には深い愛の絆が芽生えるのだった。

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映画「ハッピーエンドが書けるまで」の感想と考察

パッケージとタイトルに騙されないで!

映画の可愛らしいパッケージからは想像もつかないビタースウィートな映画です。

BGMもファズの効いたギターサウンドのロックが流れたり、アメリカの小説家一族というだけあって、小出しにでる小説や元ネタはどれもサブカルチャー界では金字塔に値する作品などが多く取り上げれられています。

そう、意外とボーイズライクな映画なのです。

邦題タイトルも「ハッピーエンドが書けるまで」と女子向けに変えられていますが、原題は「Stuck in Love」直訳すると愛の立ち往生といった感じでしょうか。

原題は、この映画の持つテイストもマッチしてますよね。

邦題は邦題で、ビターなところを取り除いて映画への敷居を低くしようとしているのもわかります。

でも、誰も結末があるストーリーはまだ書いてないよ!?とツッコミたくなります。

どちらのタイトルが優れているというわけではありませんが、ガールズライク仕様で宣伝したことで、観客のファン層を一部に絞りすぎてしまっているような感じもします。

実際に、私もこの作品を観るまで時間がかかりました。

この可愛いパッケージとタイトルに騙されないでほしいですね。

意外なところに、きっかけがあるもの

みんなそれぞれ、傷や短所を持っています。

だからこそ、強い信念を見出し自ら作ったルールで自分を苦しめているキャラクターたち。

自分の世界に引きこもり、立ち止まっています。

しかし、不思議なことに前を向くきっかけは自分では予想もしなかったところで出会えるというのがこの映画を見ていてわかります。

例えば、

・父ビルはセフレから新恋人をつくれというアドバイス
・娘サマンサはイケてない芋っぽい男の子ルイスとのピュアな恋
・ラスティは自分とはかけ離れたパーティーピーポーたちが主催するホームパーティー

元妻エリカでえも、本当の幸せだと思って作った不倫相手から望んだものは見出せませんでしたね。

そんな「まさか」といった自分の想定外なところにきっかけやチャンスがあるのかもしれません。

そして理由はどうあれ、自分の殻を壊せば、何かが変わるというのは確か。

そんな強いメッセージがこの映画から読み取ることができます。

キャスティングが最高!

サマンサ役を演じた、リリー・コリンズは太い眉が印象的な美女。

知的で強がりで、大人ぶってるところは側からみるとイタい。

そんな絶妙な役を演じきっています。母役のジェニファーともどこか似ていて、美女揃い。

観ている側を飽きさせません!

また、個人的に推したいのがラスティ演じるナット・ウルフ。

イモいんだけど、ヤルときはやるぞ!みたいな、パンクロック感のある存在がたまりません。

よくみるとイケメンで時々すごくかっこよく見えるのが、ずるいです。

そんな彼自身もミュージシャンで活躍したり、本当に自分の持ち味を生かすのが究極に上手な彼。

今後の活躍にも期待できます。

映画「ハッピーエンドが書けるまで」の評価とまとめ

「きっと、星のせいじゃない。」の監督ジョシュ・ブーンの初監督作品となる「ハッピーエンドが書けるまで」
小説家一族ということで、非現実世界のような家族構成ですが、それぞれの持つ悩みは、全く特別なものではなく誰もが共感できる痛さの悩みです。

また、苦しめているのは結局自分自身で、良かれと思っていた個人の信念やこだわりだったりしています。

意外なところからきっかけを見つけ出しそれぞれが模索しながら歩みだしたことで、彼らの求めていた「家族」が再構築されていきました。

その道のりに、彼らには文学や表現の世界があり全体的にテンポの良い上質な映画に仕上がっています。

上記にも書いた通り、邦題「ハッピーエンドが書けるまで」とピンク色の可愛い映画のパッケージからは想像できないテイストです。

映画の持つメッセージ通り「意外なところにきっかけはあるよ」というまさか体験をさせてくれる上手なプロモーションの仕掛けとも言えますね。

その要素を踏まえて、この映画を食わず嫌いしそうな男性へオススメしたい一本。

ヒロインを務めるリリー・コリンズや元妻のエリカ演じるジェニファー・コリーといった美女が始終観られるので、
ビジュアルも大いに楽しめる作品です。

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