大人気コミック「マーベル」を原作として実写化され、世界中で大ヒットを記録した「スパイダーマン」に続き、シリーズ二作目となる「スパイダーマン2」。
蜘蛛に噛まれ、蜘蛛の能力を手に入れた少年ピーター・パーカーの波乱と葛藤に満ちた人生を描いた作品となっております。
スパイダーマンとして人々のヒーローであり続ける選択をしたピーターの前に、またも市民の生活を脅かす強敵が現れる。
背中から機械のアームを伸ばした、人工知能に心を支配された天才科学者が、ピーターに容赦なく襲い掛かる。
果たしてピーターはその野望を食い止め、街の平和を守ることができるのか?
それでは、映画「スパイダーマン2」のネタバレあらすじや感想考察と評価など、総合的な情報をお届けします。
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目次
映画「スパイダーマン2」の作品情報
【公開日】
2004年7月10日(日本)
【上映時間】
127分
【監督】
サム・ライミ
【脚本】
アルヴィン・サージェント
【出演者】
ピーター・パーカー:トビー・マグワイア
メリー・ジェーン・ワトソン:キルスティン・ダンスト
ハリー・オズボーン:ジェームズ・フランコ
オットー・オクタビアス:アルフレッド・モリーナ
映画「スパイダーマン2」のネタバレとあらすじ
スパイダーマンとして生きていくことを決意したピーターは、スパイダーマンと私生活との両立に苦戦しており、アルバイトはクビになり大学の単位も落第寸前であった。
さらには、ピーター自身がスパイダーマンのカメラマンをしていることから、父をスパイダーマンに殺されたと信じる親友ハリーとの間には溝ができ、メイ叔母さんの生活が苦しくなっていること、MJに新たな恋人ができたことなど解決しなくてはいけない問題は山積みであった。
「Dr.オクタビアス」
ピーターは論文の研究の為、ハリーに彼の会社が出資をしている核融合反応の研究をしているDr.オクタビアスを紹介してもらい、翌日行われる実験に招待される。
その夜、事件を聞きつけいつものようにスパイダーマンとしてビルの間を飛んでいると、突然糸が出なくなってしまう。
原因不明の出来事に、ピーターは戸惑いながら帰宅する。
翌朝、ピーターはオクタビアスの研究所へと行き、AIを持つ人工アームを用いての核融合の実験を観察した。
オクタビアスの背中に取り付けられた四本の金属のアームが、核融合反応によって生み出された小さな太陽を制御していたが、次第に太陽の磁気が強まっていき、周囲の金属を引き寄せ始めた。
オクタビアスは制御しようとするも建物内の金属は次々と飲み込まれていき、オクタビアスの妻は飛散したガラス片を浴び、その場に倒れこんだ。
そして、オクタビアス自身も高熱を受けてしまい失神した。
人々が避難する中、ピーターはコスチュームに着替え、装置のプラグを引き抜いた。
それにより太陽は消滅し大惨事は免れたが、実験は大失敗に終わった。
「スパイダーマンの廃業」
アームを切断するため手術台へと運ばれたオクタビアスであったが、アームが暴走を始めて医者たちを襲い、目を覚ましたオクタビアスは逃亡する。
AIを制御するチップが破損してしまいアームをコントロールできなくなったオクタビアスは、川の上に立つ廃墟を見つけアームに言われるがままに装置の再建を始めた。
オクタビアスは資金を集めるため銀行を襲撃するが、偶然居合わせたピーターの妨害を受け失敗に終わる。
ピーターは「デイリー・ビューグル」の社長ジェイムソンの指示で、宇宙飛行士である彼の息子ジョンのパーティーのカメラマンとして出席する。
パーティーでは、オクタビアスとの事業の失敗で大金を失ってヤケ酒に溺れていたハリーに、スパイダーマンのことで激怒されて平手打ちを受け、さらにはジョンとMJの婚約が発表されピーターはひどく落ち込む。
その後、感傷に浸りながら夜の街の中を飛んでいると、またも糸が出なくなり路地裏へと落ちてしまう。
翌日、医者の診察を受けたピーターは、心に問題があるといわれる。
そして、私生活を犠牲にしてまでヒーローであり続けることに疑問を抱き、スパイダーマンをやめる決意をする。
「増加する犯罪」
コスチュームをごみ箱に捨て昔の生活に戻ったピーターは、MJの舞台を観に行き、大学の授業や宿題に取り組むなど、これまでスパイダーマンとしては成し遂げられなかったことをして、順風満帆な生活を送った。
心に余裕ができ、これまでメイ叔母さんに伝えられなかった、ベン叔父さんが自分のせいで殺されたことも語った。
オクタビアスは順調に装置を完成させていき、残る必要なものは実験の核となる物質トリチウムだけとなった。
オクタビアスはトリチウムを所持しているハリーのもとへと行き、スパイダーマンを生け捕りにして渡すという条件でトリチウムを貰う約束を交わした。
街からスパイダーマンがいなくなったことにより、犯罪は急激に増え、街では彼の帰りを悲願する声が高まっていた。
ピーターは元の人生を取り戻したことに喜びを感じつつも、弱者を救う力を持っていながら救えないことに葛藤を覚え始める。
「スパイダーマンの復活」
ピーターは、MJに呼ばれてカフェで落ち合う。
すでに婚約しているにも関わらず、大きな変化を遂げたピーターにMJの心は揺らぎ始めていた。
スパイダーマンとしてではない人生を送ることに躊躇し始めていたピーターは、彼女の身を案じ“愛していない”と伝える。
そこへ突然車が飛んできて、オクタビアスが現れる。
彼はピーターに、スパイダーマンに三時にタワーに来るよう伝えろと言い、MJをさらってその場を後にした。
怒りが爆発したピーターの身体は完全に能力を取り戻していた。
彼は「デイリー・ビューグル」に飾られていたコスチュームを取り戻すと、そのままタワーへと向かった。
再びスパイダーマンとなったピーターは、タワーのてっぺんで待ち伏せしていたオクタビアスに襲い掛かった。
二人は揉み合ったまま下を走る電車へと落下し、電車の上で激しい殴り合いとなる。
オクタビアスは操縦室にアームを伸ばし、レバーを倒してそのまま引きちぎった。
すると列車はブレーキが利かなくなってどんどん加速していき、オクタビアスはそのまま列車から飛び降りた。
ピーターが線路の先を見つめるとそこは終点となっており、その先は線路の高架も途切れていた。
ピーターは暴走する列車の先頭に立ち、無数の糸を周りの建物に発射して全力で引っ張った。
電車は徐々にスピードが落ちていき、ギリギリのところで停止する。
そこへオクタビアスが乗り込んできて、力を使い果たしたピーターを連れ去っていった。
「最終決戦」
オクタビアスはハリーのもとへ行き、スパイダーマンを渡し、代わりにトリチウムを受け取って去っていった。
ハリーは短剣を手に取り、縄で縛られたスパイダーマンのマスクを取った。
ハリーはマスクの下の顔を見て驚愕し、その場に倒れこむ。
目を覚ましたピーターは縄を引きちぎって立ち上がった。
「ピーター、君が父を殺したのか…?」
「今はそれよりも大事なことがある。オクタビアスはどこにいるんだ?」
オクタビアスは手に入れたトリチウムをセットして、装置を起動させた。
側ではMJが人質として捕らえられていた。
装置からは前回の十倍以上の大きさの太陽が生まれ、次第に周りの金属を引き寄せ始めた。
ピーターはこっそり廃墟に忍び込むが、オクタビアスに見つかり殴り合いとなる。
オクタビアスがアームからナイフを出し、突き出してきたところをピーターはケーブルでガードし、感電したオクタビアスは吹き飛んだ。
ピーターはその隙にプラグを抜くが、オクタビアスが自動維持装置を取り付けていたために太陽は消滅せず、どんどん力を増していった。
ピーターがマスクを取りオクタビアスに話しかけると、彼は感電したことで正気を取り戻していた。
「止めるにはどうしたらいいんです?」
「川に沈めるしかない。」ピーターが立ち上がると、オクタビアスのアームがピーターを引き留めた。
「私がやる。」そう言うとオクタビアスは装置の下へと行き、脚をアームでへし折った。
「怪物のままでは死なんぞ!」オクタビアスは太陽もろとも、廃墟を飲み込みながら川へと沈んでいった。
ピーターはMJと共に脱出して、彼女に自分の正体を告げた。
そして、彼女のことを愛しているものの、スパイダーマンである以上一緒にいることは出来ないと告げる。
「エンディング」
憎きスパイダーマンの正体が親友であるピーターだと知り絶望していたハリーは、自宅に隠された部屋を発見する。
その部屋には、人体強化薬やグライダー、無数の兵器が置かれていた。
結婚式当日、花嫁の登場を待っていたジョンのもとに手紙が届く。
そして、その花嫁は現れることはなかった。
MJはウェディングドレスで街中を走り、あるアパートへと向かった。
彼女が辿り着いた先にはピーターがいた。
MJはもう一度気持ちを伝え、二人は熱いキスを交わした。
そこに外からサイレンが聞こえてくる。
「やっつけて!」MJがそう言うとピーターは着替え、外へと飛び出していった。
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映画「スパイダーマン2」の感想と考察
【ついに結ばれた二人!】
初めはピーターの片思いから始まり、それがいつの間にか両想いとなるもすれ違いが続いて、しかし今作ラストにてとうとう結ばれたピーターとMJ。
スパイダーマンとして孤独に生きる道を選んだピーターでしたが、MJがその正体を知ったことによりそれまで心に引っかかっていた何かが外れたかのように、二人はともに行く選択をします。
正直、やっとか!と思うところです!
にしても、新しい彼ができてもピーターのことを思い続け、最後には婚約までも破棄してしまうなんて…MJすごいですね。
そして、毎度事件に巻き込まれてしまう彼女には同情してしまいます…
【スパイダーマンとしての苦悩】
今作の見どころの一つとして、ピーターがスパイダーマンとして生きることに対して苦悩を抱き、葛藤していくところが挙げられると思います。
どれだけ人を救っても誹謗中傷を受け、また両立がうまくいかないことから私生活にトラブルを抱えてしまい、ピーターは一度はヒーローとして生きることを諦めます。
そんな彼の感情を繊細に描いた今作は、私個人的にシリーズの中でも一番好きな作品でもあります。
仕事や恋愛、交友関係などがなかなか上手くいかないこともあるこの世の中で、きっとピーターに共感する人も多いのではないでしょうか?
【Dr.オクタビアス】
今作の敵であるオクタビアスは、前作同様国や人々のために生涯を捧げてきた科学者が、その開発により怪物へと変貌してしまいます。
背中に取り付けられた四本のアームを使っての戦闘は迫力があり、ハラハラドキドキのアクションシーン満載となっております。
特に電車でのスパイダーマンとの格闘シーンは、スピード感やスリルがあってとても楽しめると思います。
AIに心を支配された彼ですが、最後は夢を諦め、自分がしてしまったことへの責任を果たすため自らを犠牲にして街を守ります。
そんな彼の表情は様々な感情を物語っており、観ていて少し切なくなりました。
映画「スパイダーマン2」のまとめと評価
大人気シリーズ「スパイダーマン」シリーズの二作目となる「スパイダーマン2」。
スパイダーマンの魅せるアクションはもちろん、ピーターの周りの人々との関係は前作よりもさらに複雑になっていき、どのシーンも目を離すことができません。
特別な力を得た男がヒーローとなり人々を救っていく、という単純なストーリーではなく、そんなヒーローの陰の部分を見事に描いた作品となっております。
また、ラストシーンでピーターの正体を知ったハリーがこれからどうしていくかもとても気になるところですね!
子供から大人まで外すことのない素晴らしい作品ですので、是非ご覧になってみてくださいね!!
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