「探偵はBARにいる」は大泉洋、松田龍平がススキノのバーを根城とする探偵とその相棒を演じた大人気シリーズの第1作目です。

ススキノのバーを根城にする探偵の元にかかってきた1本の電話。

そこから発覚する複雑に絡み合ったいくつもの事件は、やがて思わぬ展開を見せる事になる……。

原作は東 直己「ススキノ探偵シリーズ」の「バーにかかってきた電話」。

撮影は原作通りススキノなど北海道内で行われたのですが、ロケ地には実在の建物が多く、探偵や高田がいた世界を体感できることもこの映画の魅力の1つです。

それでは、映画「探偵はBARにいる」ののネタバレあらすじや感想考察と評価など、総合的な情報をお届けします。

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映画「探偵はBARにいる」の作品情報

【公開日】
2011年9月10日

【上映時間】
125分

【監督】
橋本一

【脚本】
古沢良太
須藤泰司

【原作】
東 直己

【出演者】
探偵:大泉洋
高田:松田龍平
沙織:小雪
霧島敏夫:西田敏行
探偵を雪に埋めた男:高嶋政伸
南:中村育二
相田:松重豊

映画「探偵はBARにいる」のネタバレあらすじ

探偵は、逃げていた。

迫りくる追手の目的は、探偵が持っているあるもの。

探偵は追手を何とかまき、ススキノの街の中を必死に駆ける。

しかし、やがて追手に捕まってしまい、探偵は猛攻を受ける。

そこへ、助手の高田が到着し、追手をあっという間に殴り倒す。

高田は、北大農学部に所属しており、ぼーっとしている様に見えて、実は空手道場の師範代でとんでもなく強い。

追手を全て片付けた探偵と高田は、ある場所へ向かった。

ある年の『2月5日』

向かった場所は霧島グループの20周年祝賀パーティ。

探偵たちは、ここに招待されている『ある男』に用があった。

男を見つけると、探偵は手を上げ、声をかける。

一方その頃、パーティ会場のメインステージでは霧島グループ社長霧島敏夫の挨拶が賑々しく行われていた。

今回のパーティには霧島と親交のある歌手のマキが招待されており、マキの演奏前に愛しているよというと、マキは嘘ばっかり。あなたが愛してるのは夫人の沙織さんだけでしょ、と会場を湧かせていた。

探偵たちは会場内の人目につかない場所に移ると、手にしたものを男―北海道日報の松尾に手渡す。

今回の依頼人はこの松尾だ。

松尾の手には、探偵が入手した『とある夜の写真』があった。

探偵は、依頼を遂行したと契約金の30万円を松尾に求める。

松尾はこの程度で30万円も・・・と渋るが、探偵はこれがバレたら30万円どころじゃ済まないよな?と松尾に揺さぶりをかける。

松尾は仕方なく30万円を探偵に渡す。

契約金を受け取った探偵は、自身が根城としているバーの名刺を松尾に手渡すと、パーティ会場を出た。

探偵たちが出て行くとほぼ同時に、霧島と沙織も会場を出た。

しかし、沙織が携帯電話を忘れたというので、霧島は先に車で待っていると言い、外に出た。

車へと向かう霧島の目の前で、突然若い女性が男たちに襲われた。

突然の事態に霧島は女性を救おうと男たちに掴みかかるが、返り討ちにあってしまう。

瀕死の状態になるも、霧島は何とか女性が押し込められた車のドアを掴み、手をのばすが、女性は霧島を蹴り飛ばした。

そして、背後にいた男が霧島の後頭部を工具で殴りつけ、霧島はその場に倒れ込んだ。

『コンドウキョウコ』からの依頼

その日から1年後、探偵は雪の中に生き埋めにされていた。

何とか雪の中から這い出した探偵は、電話ボックスに飛び込むと高田に電話をかける。

高田は、大学の研究室でいつものように居眠りをしており、着信に気付くも携帯を放り投げ、再び寝入った。

やがて、何度目かの着信で高田は、おんぼろの愛車を走らせ、探偵の元に向かった。

帰りの道中、探偵は高田の到着が遅いなどと不満を口にしながら、事の経緯を語り始めた。

昨夜、探偵がいつもの様にバーにいると、電話がかかってきた。

探偵は、携帯電話も事務所も持たず、ススキノにある『KELLER OHATA』というバーを根城にし、そこにある黒電話を依頼の連絡手段としていた。

電話の主は『コンドウキョウコ』と名乗ったが、探偵はその名前に心当たりがない。

名刺を渡した覚えもなく、どこで番号を知ったかという問いに答えないキョウコの依頼を断ろうとするが、泣き落としにまんまとやられてしまい、依頼を受ける事にした。

キョウコは、『南』という弁護士に去年の2月5日、『カトウ』がどこにいたか聞き、答えない様であれば、その時の反応を教えてほしいと依頼をしてきた。

探偵は害虫駆除業者になりすまし、南のいる法律事務所に向かった。

自社の法律顧問をして欲しいという名目で潜り込むと、南はその依頼は受けられないと探偵に言った。

そこで、探偵がキョウコからの紹介だと切り出し、カトウについて質問をすると、南はコンドウキョウコという名前に心当たりはないと言い、カトウについても何も言わなかった。

法律事務所を後にした探偵は、地下へ続く階段を降りていた所、急に男に襲われ、意識を失ってしまう。

探偵が目を覚ますと、そこは車のトランクで、手を縛られた状態でトランクから出された探偵は、何もない雪原に作られた大きな穴の前に立たされた。

そこに、爪を黒く塗り、ガムを終始噛んでいる男が現れた。

そして男は、探偵を穴に突き落とした。

探偵は必死に抵抗するが、重機がどんどん穴の中へ雪を落としていく。

そして探偵は雪の中に埋まってしまった。

しかし、手の縄は解ける様になっていた為、何とか這い出る事ができた。

事の次第を聞いた高田は、警告なんじゃないか?と探偵に言った。

『皆楽会館放火事件』と『コンドウキョウコ』

その日、キョウコからかかってきた電話に出た探偵は危うく死ぬ所だったとキョウコを非難した。

そして、自分が生きた状態でいるという事は、これ以上深入りするなという警告だとキョウコに訴えかけた。

しかし、キョウコは南の反応を探偵に聞くと、探偵の忠告にも耳を貸さず電話を切った。

火がついた探偵は独自に南と探偵を雪に埋めた男との関係を調べ上げることにした。

翌日、探偵と高田は南の法律事務所を見張っていると、そこに清輪コーポレーションと書かれた車が止まった。

監視していると、その車から探偵を雪に埋めた男が現れ、南の事務所へ入っていった。

清輪コーポレーションの車を追おうと高田に車を出す様にいうが、おんぼろの車はなかなかエンジンがかからない。

文句をいう探偵に高田は、車の機嫌を損ねたらエンジンがかからなくなると訳の分からない事をいうが、エンジンがかからない事には始まらないので、探偵も仕方なくそれに従った。

清輪コーポレーションの車を追っていくと、車は事務所らしき建物に辿り着いた。

車体に書かれた代紋は、北栄会花岡組のもので、花岡組は中でも評判の悪い組と言われていた。

組員らしき男たちを遠くから監視していた探偵は、すぐ近くにある則天道場という看板に気がついた。

後日、則天道場についての情報を得るべく、探偵は松尾に会っていた。

そこで、松尾は2年前に起きた『皆楽会館放火事件』の話を始めた。

その放火事件では女性が1名死亡しており、火災を起こしたのが、則天道場にいた田口という少年であるという事、その少年が事件の1週間後に死体となって発見され、死因はシンナー中毒であった事を話した。

当時、則天道場側は田口は2ヶ月前から道場に来ておらず、道場は事件とは無関係であると証言していた。

探偵は松尾から内部資料や関係者リストを受け取ると、先日の依頼で渡しそびれていたSDカードを松尾に手渡した。

情報を流した代わりに付き合えと、探偵は松尾に付き合わされて色々な店を巡っていくうちに、高級クラブに辿り着く。

そこは沙織という女性が経営している店だった。

探偵はそこで、沙織が去年殺害されてしまった霧島敏夫の未亡人である事を知る。

亡くなった霧島がのこしてくれたこの店をもっと良くしていきたいという沙織の思いに心を打たれた探偵は、そのままクラブで飲み明かした。

翌朝、案の定二日酔いの探偵は、いつもの喫茶店でたいして美味しくもないナポリタンとコーヒーを流し込むと、松尾から受け取った資料を眺めていた。

『皆楽会館放火事件』の新聞記事を読んでいた探偵は、被害女性の名前に目を止める。

その名前は『近藤京子』だった。

京子が経営していたスナックで働いていた女性を見つけ出した探偵は、京子は悪質な地上げを受けていたが、お店を持たせてくれた人のためにも頑なに店を守ったと聞いた。

そして京子は、その人の事を足長おじさんと呼んでいたという。

則天道場の塾生『田口晃』

その後、探偵は自らを『青少年をシンナーから守る会』と名乗り、田口の両親が住む家を訪ねた。

玄関に出た母親に、晃くんの様な子供を増やさないためにも体験談を聞きたいというと、慌てた様子で探偵を中に招き入れた。

母親は晃の父親が炭鉱夫であった事、炭鉱が閉山し、札幌に出てきたものの父親はまともに働かず暴力を振るい、その結果晃はグレてしまい、則天道場へ入った事、その後警察が家を訪問し、晃が死んだと聞いた事を話した。

話を聞いていた探偵は、狭い部屋に不釣り合いな大型テレビがある事が気にかかった。

母親に聞くと、父親が競馬で当てた金で買ったものだと話した。

すると、そこへ父親が帰ってきた。

見知らぬ男の訪問に狼狽した父親が母親を殴りつける。

探偵は慌てて止めに入るが、そのまま部屋を追い出されてしまった。

バーに戻った探偵は、田口の家で抱いた違和感を高田にぶつける。

貧乏なはずの父親は、一体どうやって大型テレビを買うほどの収入を得たのか。

悶々と考えていると、バーの電話が鳴る。

コンドウキョウコだ。

キョウコは再度、依頼の為に探偵の口座に10万円を振り込んでいた。

探偵が冗談まじりに今度はどこに埋められるのかと聞くと、キョウコは申し訳なさそうな声であなたの不名誉にはならない事だと言った。

今度のキョウコの依頼はシンコーという会社に電話をして、カトウという男を呼び出してほしいというものだった。

『コンドウキョウコ』の2つ目の依頼

探偵は、指示通りシンコーに電話をかけると、カトウとの待ち合わせをボーリング場のラウンジに指定し、目印に雑誌を持つ様指定した。

やけにコンドウキョウコを気にかける探偵に、高田はどうせろくでもない女だからやめとけと釘を刺した。

コンドウキョウコが何者なのか、気になった探偵は近藤京子の実家を訪ねた。

そこで探偵は、コンドウキョウコを名乗る人物に心当たりがないかと母親に聞いた。

しかし、母親は心当たりがないという。

さらに近藤京子に店を持たせた足長おじさんについて聞くと、母親はそれが彼女の実の父親ではないかと話した。

京子が産まれてすぐに実の父親は家を出てしまった。

出ていった理由は定かではないが、正義感の強い男だったと話す母親。

探偵はその男に会いたいというが、実の父親は昨年死んでしまい会うことはできないと母親は言った。

実の父親は、見ず知らずの女性を救おうとして、返り討ちにあってしまったと聞いた探偵は、近藤京子の実の父親が霧島敏夫だという事に気づく。

無関係だったはずの2つの事件がここで繋がりを持ち始めた。

探偵は、部屋に飾ってある一家の写真に目をつける。

そこには近藤京子と母、再婚した父とその間に出来た娘が写っていた。

しかし、娘は海外留学中で、京子とはあまり仲が良くなかった。

探偵が霧島が亡くなった現場を訪れると、そこへ沙織が花を持って現れた。

探偵はもしかしてと思い、沙織にコンドウキョウコについて尋ねるが、沙織は首を傾げた。

探偵が自宅へ戻ると、少女が丁度エントランスを出ていくところだった。

探偵は少女に声をかけると、階段を昇った。

が、しかし、階段の上と背後に気配を感じた探偵は慌ててビルを飛び出す。

曲がり角で飛び出してきたラーメン屋の出前と衝突し、ラーメンの熱さに探偵が悶絶していると、そこへ長身で痩せ型の男と小柄な男が現れた。

さっき探偵が感じた気配は彼らだったのだ。

田口の父親と『則天道場』の関係

長身で痩せ型の男は相原という桐原組の幹部。

桐原組とは探偵が以前、跡取りの家庭教師をしていた時からの付き合いで、今は組長が作ったカタギの娘の経過観察を探偵に依頼している。

だが、近頃その報告がない為、それを探偵に聞きに現れたのだ。

探偵が相原に南の事を尋ねると、相原は南が花岡組の顧問弁護士である事を話し、さらにその子会社の経営や一時期ススキノに乱立した新しいビル建設に関わって私服を肥やしている事を話した。

その中で皆楽会館の地上げにも南は関与していた。

だが、立ち退きが思う様にいかず、田口を使って放火させたが、誤って死人を出してしまった為、田口は殺されたという結論に探偵は辿り着いた。

黒幕を知りたいという探偵に、相沢は経過観察の借りを返すという名目で調査を引き受けた。

高田に電話をかけようと探偵は電話ボックスに入ったが、留守電になってしまい、そのまま電話ボックスを出ると、目の前の店に、女性と楽しげに話す田口の父親がいた。

探偵は父親を雑居ビルの屋上に連れてくると、父親の体を屋上のフェンスから半分以上押し出した状態で尋問した。

しかし、父親は競馬に当たったとしか言わない。

そこで探偵は父親をフェンスの内側に戻すと、自分なりの仮説を父親に話した。

皆楽会館放火事件の件で警察が家を訪問した後、すぐに父親は則天道場に電話をかけ、その時にそこに晃がいたのではないか。

その後、ニュースで晃が道場にいない事になっている事を知った父親は、その証拠を手に則天道場をゆすっていたのではないかと父親に話した。

確かに証拠のテープがあり、そのせいで則天道場は手出しが出来ないと笑う父親に、探偵は掴みかかる。

自分の息子の死をネタに金をもらってそんなに嬉しいのかと探偵が怒りを露わにすると、父親は炭鉱があればこんな事にはならなかったと泣き喚いた。

次の日、探偵は高田と共に則天道場を訪れた。

フリーライターと名乗り、中へ入ると佐山という男の話を聞いた。

探偵が一通り佐山の話を聞いていると、高田がシャツを血で汚した状態で俯いている少年に話しかける。

佐山は少年が今は鍛錬中で話が出来ないという。

探偵は高田を窘めると、田口晃について切り込んだ。

しかし、佐山はニュースと同じことしか言わない。

探偵が父親から聞いた話を出すも、佐山の顔色は変わらない。

俄かに外が騒がしくなり、探偵と高田はその場を去ろうとしたが、探偵の背後で佐山が拳銃を構えた。

しかし、探偵は佐山に頭突きと膝蹴りを鼻にくらわせると道場を出た。

それとなく去ろうとする探偵と高田。

だが、目の前に探偵を雪に埋めた男が現れ、事態は急変。

男たちの猛攻を振り切り、高田がどこからか拝借してきたスノーモービルに乗ると、探偵たちはその場を去った。

2人がスノーモービルで雪原を駆けていると、突然少年が目の前に現れた。

少年は先程道場にいた少年で逃げ出したいから連れて行ってくれと言った。

3人は高田の車に乗り込んだが、相変わらず車のエンジンはかからない。

そして、背後からは車を横転させようと重機が迫る。

またしても車のご機嫌とりを始める2人は少年にもご機嫌とりを促す。

やっとエンジンがかかり、しばらく運転していると高田がハンドルを握ってほしいと探偵にいった。

何故かと聞く探偵にさっきので鎖骨が折れて右腕が動かないと高田は言い、探偵は奥歯の差し歯が抜けていた。

死ぬかと思ったと爆笑しながら2人は車を走らせた。

しばらく走り、路肩に車に止めていると、少年はこのままでは晃の様になってしまうと怖くなり助けを求めたと話した。

少年をこれからどうするか2人は考えたが、探偵は少年に警察に出頭する様、促した。

少年はそれを嫌がったが、探偵は人生をやり直すチャンスだと少年を送り出した。

『カトウ』という男

翌日、探偵はボーリング場でシンコーのカトウを待っていた。

お前のせいで骨が折れた、コンドウキョウコは疫病神だとぼやく高田の相手をしながら、何気なく外を見た探偵は、外に清輪コーポレーションの車が止まっていることに気づく。

清輪は『せいわ』ではなく、『しんわ』、それを略してシンコー、そして探偵を雪に埋めた男こそ、カトウだと気付いた探偵は、どうしたら遭遇せずに済むかを必死に考えた。

カトウは探偵に指定された通りの雑誌を掲げ、ラウンジに足を踏み入れる。

しかしその時カトウへの呼び出しがかかり、カトウはラウンジを去った。

間一髪、探偵は高田の携帯電話でツレとの待ち合わせがラウンジから3番レーンに変更になった事を店員に伝えていた。

その夜、探偵はシンコーのカトウが現れたとキョウコに伝えた。

あまりにも危ない橋を渡るキョウコに探偵は手を組む事を持ちかけるが、キョウコは考えておくと言い、探偵は何かあったらいつでも電話しろよと電話を切った。

少年が証言すれば、芋づる式に南も捕まるからほっとけばいいという高田。

しかし、そこには証拠がない、という話をしている時、探偵はある可能性に気づき、バーを飛び出す。

カトウ達は、田口の両親の家にいた。

父親に暴行を加え、テープのありかを吐かせようとするが、父親は一向に口を割らない。

すると、それなら金を返してもらおうとカトウは父親が手にした家電の名前をあげながら、手にした拳銃で母親を撃つ。

ようやく父親がテープの場所を吐くと、カトウは父親にも銃弾を浴びせた。

探偵が走ったのは、田口の両親の元だった。

が、時すでに遅し。

田口の母親は既に死亡しており、父親も瀕死の状態だった。

探偵は何とか助けようとするが、父親もそのまま息を引き取った。

高田は早くここを出ようと促すが、探偵はやり場のない怒りを手当たり次第周りのものにぶつけた。

カトウに動きがあり、探偵は高田の静止も聞かずにそれを追った。

カトウの入った地下駐車場に入り、しばらく歩いていると場内に銃声が響いた。

銃声の方に歩いていくと、そこには銃弾を受けたカトウがいた。

探偵は去っていく人の気配を感じ、追いかけるが地下道に出た所で完全に見失ってしまう。

探偵はバーに相田を呼びつけると、事の顛末を相田に話した。

そして、霧島が襲われたのが不幸な事件ではなく、予め計画されたものであるという事に探偵は行き着く。

しかし、高田がそれを実行するには余程霧島を知ってる男じゃないと計画できない、と問題点を指摘する。

探偵が悩んでいると、相田はそれはさておき、と探偵たちをある場所へ連れ出す。

沙織の『本性』

車でヘリポートに到着すると、相田は今からある男が現れると言った。

それは、銀漢興産会長の岩淵とその息子で社長の貢だ。

岩淵は関西裏社会のフィクサーと呼ばれ、皆楽会館の跡地に出来る施設のオーナー。

到着したヘリコプターから降りてきた岩淵と貢。

そして、貢の隣にいる女性に探偵は自分の目を疑った。

そこには沙織がいたのだ。

相田は、沙織はこの度貢と結婚する事になったと言い、高田はぼそりと、沙織が黒幕ならさっきの問題点が解決出来ると言った。

探偵は、沙織のバーに乗り込むと、岩淵貢と結婚する事を知ったと言い、毎日現場に花を手向ける健気な未亡人を演じるとんだ悪女だと沙織を罵った。

探偵はどこかでもしかしたら依頼人が沙織ではないかと思っていたと告げると、ボーイが南が来店したと告げ、沙織は去って行った。

探偵はその後をつけると、VIPルームに突入した。

そこには、岩淵たちと南がいた。

南の元へ訪れた際の害虫駆除になぞらえて、岩淵たちを害虫に例えていると、沙織が探偵にグラスを浴びせ、2度店に来ない様言い放った。

探偵は霧島の周辺を洗うが、事件の話は出てこなかった。

しかし、霧島本人の話になると、皆一様にあんな優しい人はいない、と言った。

探偵は再度、近藤京子の実家を訪れると、捨てられた身で未だに霧島を思う母親を馬鹿にしていた事を謝罪し、霧島は間違いなく素晴らしい人物であった事を実感した事を伝えた。

その日の夜、高田とラーメンを食べていた探偵は先に会計を済ませ、外で待っていると、何者かに襲われた。

しばらくして、高田も出てくるがそこに探偵はおらず、探偵が巻いていたマフラーだけが残されていた。

探偵は騒がしい人の声で目を覚ました。

そこは以前、松尾と取引をした店だった。

目の前には店のマスターと店員の2人がおり、探偵は手を後ろに縛られていた。

マスターが探偵に今やっている事から手を引けという。

探偵がはぐらかしていると、店員がマスクを被り、探偵に殴りかかった。

強烈なパンチに探偵は吹き飛ばされる。

マスターは、どんな手を使ってもお前は引き下がらないだろうと言い、店員が探偵を殴り続ける。

そして、店員が探偵をテーブルに押さえつける。

何故奴らの肩を持つんだと探偵が聞くと、マスターはある女に泣き付かれたという。

沙織だ。

探偵は確信したが、マスターは沙織がどんな事をしていようが彼女の頼みならどんな事でもきくと決めたと言った。

大したもんだと探偵はいうが、でも沙織はどうせ今頃岩淵とよろしくやってると口にすると、そのまま袋叩きにされてしまった。

一方の高田は街中で探偵を探しているが、一向に手がかりがない・・・と思っていると、探偵と懇意にしている客引きが高田の元へ走り込んできた。

探偵のいる店に辿り着いた高田は、酷い状態で倒れている探偵を見つけると、そのまま探偵をおぶって外へ出た。

探偵はそれからしばらく様々な人の看病を受け、何とか回復した。

高田と2人で動物園のライオンを見ていると、高田は歯切れ悪そうに、たった1人の友人をなくしたくない。だから今回は手を引けと探偵に言った。

しかし、探偵の中に手を引くという選択肢はなかった。

探偵は閉店後の沙織の店を訪れた。

事務作業をしていた沙織は、顔を上げた途端、後ずさった。

探偵の手には拳銃が握られていた。

娘と旦那を殺して、財産を独り占めした気分はどうなんだと探偵が聞くと、沙織は近所の公園にいる悪事を咎めると証拠を求める悪ガキの話をした。

それが一体なんなんだと探偵がいうと、沙織はその子供は証拠が無ければ許されると思っていると言い、その方がこの社会では成功すると言った。

探偵は沙織に詰め寄ると、顎に拳銃を突きつけ、依頼人に手を出すような事があったらお前ら全員許さないからなと凄んだ。

どうしてそこまでするのかと沙織が聞くと、探偵は田口の両親を死なせてしまった事、霧島の話を聞いて、彼の事が好きになった事を話した。

そして、沙織に向かって拳銃で空砲を放つとクラブを後にした。

『コンドウキョウコ』の最後の依頼

それから数日後、探偵の口座に30万円が振り込まれた。

コンドウキョウコからの依頼だ。

キョウコからの電話に、探偵は今度は3倍面倒な事なのかと聞くと、キョウコは単純に時間がかかるだけで、これが最後の依頼だと言った。

最後の依頼は沙織に電話をかけ、小樽のミノベが会いたがっていると伝えて欲しいと言い、探偵には小樽港のハーバーライトという喫茶店に沙織が来るかどうか明日から2日間見張ってもらい、現れた暁には写真を撮って欲しいというものだった。

探偵は一路小樽に向かった。

しかし、待てど暮らせど沙織は現れない。

その上、2日目に至っては沙織と岩淵の結婚式だ。

一体どうなっているんだと頭を抱える探偵。

必死で頭を巡らせている中、探偵はある年の冬の出来事を思い出した。

控室で待っている沙織の携帯が鳴った。

電話の相手は、探偵だった。

コンドウキョウコは沙織だったんだろう、カトウを殺害したのもお前かと探偵は聞くが、沙織は口を閉じたまま。

少し間を置いて、探偵にベンチの下を見る様指定した。

そして、今までの非礼を詫びると探偵が止める声も聞かずに一方的に別れを告げ、電話を切った。

探偵がベンチの下を確認すると、そこには手紙が貼り付けてあり、中身を見た探偵は駆け出し、なんとか特急列車に飛び乗った。

手紙には、沙織が心の底から霧島を愛していたこと、霧島と岩淵の間には浅からぬ因縁があり、さらには京子が死んだ放火事件に岩淵が関わっており、真相に辿りついた結果、霧島が殺害されてしまったこと、霧島が殺害された

あの日、全てを捨てて復讐を誓ったこと、そして探偵に復讐を止められない様、披露宴当日まで小樽に行ってもらった事が書いてあった。

全てを読み上げると、探偵は特急電車のデッキで泣き崩れた。

沙織は電話を切ると、小さなブーケバスケットを手に披露宴会場に向かった。

披露宴会場には、貢の父と南も参列しており、皆一様に彼女らを祝福した。

会場内を回っていく2人。

そして2人が南のいるテーブルに辿り着くと、沙織はバスケットの中から拳銃を取り出し、南に向かって発砲した。

銃弾を受け倒れる南。

続けざまに沙織は、貢に発砲。

そして、参列者が逃げ惑う中、貢の父に発砲した。

3人を殺害すると、沙織は満足した様に微笑み、自らの頭を撃ち抜いた。

披露宴会場前に到着した探偵は、野次馬を押しのけ、前へ前へと向かう。

野次馬の最前列には高田がいた。

探偵はそこで搬送されていく人々を見る。

そして、搬送されていく人の中で、担架から垂れおちるウエディングドレスを見つけた。

沙織の担架だった。

ある年の冬の事、探偵は男たちに絡まれている女性を救った。

女性は手にしていた袋を拾い上げるとお礼を言った。

探偵が、相手がどんな男か調べてやるよと冗談交じりに名刺を渡すと、女性はいい人だから大丈夫と微笑んだ。

これが、沙織と探偵の出会いだった。

探偵がバーに戻ると、マスターが小さな箱を探偵に差し出した。

怪訝な顔をしながら箱を開けると、そこには沙織と出会った日に持っていた霧島に贈った時計と小さなカードが入っていた。

カードにはこう書いてあった。「あなたに使ってもらえたら、霧島もきっと喜ぶでしょう」

映画「探偵はBARにいる」を見た感想や考察

すれ違いの果ての悲劇

探偵は、コンドウキョウコ(沙織)の思惑通りに事件の真相に迫っていきますが、彼女の誤算は探偵が自分を好きになってしまった事ではないでしょうか。

どんな事をしてでも『依頼人』を守ろうとする探偵に自分の計画がバレてしまったら、きっと止められる。

それ故、夫殺しの罪を被ってまでも、探偵に『沙織』を嫌わせ、遠ざけた。

結末を知ってからもう1度この作品を見ると、悪女を演じる沙織と全てを知った探偵が特急電車で叫ぶ「スピードあげてくれーーーーーー!!!」に胸が締め付けられます。

無関係と思われた事件が全て繋がった時の快感

この映画には『皆楽会館放火事件』と『霧島敏夫殺害事件』が登場します。

一見無関係と思われた事件が探偵の調査の中で繋がっていくのですが、何度見ても鮮やかな構成だと思いました。

もちろん、物語において不要な登場人物などいないのですが、複雑に絡み合った事件の中で、ほとんどの登場人物が何かしらに関与している。

そして、それが結末へと向かう伏線となり、道筋になる。

本当に圧巻の一言です。

ハードボイルドだけど、エンターテイメント

この映画が公開されたのは2011年です。

9年(※執筆時点)も前ではありますが、それでもハードボイルド映画を上映するには大分時代が進んでいたと思います。

世間一般的にはエンターテイメント性が高い映画が好まれるのは間違いないのに、あえてのハードボイルド路線。

そして、1作目の公開後「探偵はBARにいる」はシリーズ化され、3作目(2020年3月時点)まで公開されるほどの人気作となりました。

その理由の1つにはハードボイルドとエンターテイメントの絶妙なバランスがあると思います。

携帯電話は持たない、探偵は絶対に依頼人を守らなくてはいけないという信念などのハードボイルドさと、

派手なアクションシーン、探偵と高田のコミカルなやり取りなどのエンターテイメント性。

この両方がうまく混ざり合っているからこそ、現代における新しい『探偵もの』として人気を博したのではないでしょうか。

映画「探偵はBARにいる」の評価とまとめ

大泉洋さんのコミカルなイメージもありつつも、しっかりとしたお芝居も見られる本作。

そして、激しいアクションシーンに挑む松田龍平さんの身体能力がなかなか凄いです。

『エンジンをかける為に車のご機嫌を取る探偵と高田』などのコミカルなやり取りや探偵と相田のサウナシーンなど、思わずくすりと笑ってしまう様な場面が所々あって、そこも魅力の1つかと思われます。

さらにストーリーもこれでもかというくらい作りこまれているので、大泉さんファンや松田さんファンはもちろん、本格派ミステリーファンにも是非お勧めの作品です。

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